小さなお茶会
5 巻
あらすじ
「小さなお茶会」が生まれた幸運は、猫十字社という一人の優れた才能が、1978年から1987年という時代に活動したという事実からも述べることができます。 象徴的な出来事として、今では当たり前になっているコンビニの終夜営業を顧みます。 セブンイレブンが第一号店を開店したのが1974年でした。 そしてその後この店舗形態はあっという間に全国に広まり、1987年には、国内で3000店舗に到達しました。 闇に閉ざされていた夜の街が、全国至る所で光にさらされ始めたのです。 闇は光に侵食され、今までの価値観が大きく転換しました。 様々な権威が崩れ、差別や闇の社会が明るみに出て糾弾され、女性の地位は向上し始めましたが、他方で家族という単位が崩壊をはじめ、様々な矛盾に直面するようになりました。 非常に強力な破壊と創造の力がこの時代に噴出しました。 そしてやがて、このエネルギーはバブル経済を招来し、狂気を生みます。 『小さなお茶会』はこのようなエネルギーの磁場に誕生しました。 この珠玉のメルヘンがたたえる豊かな世界は、このとめどもないエネルギーとは無関係ではありません。 しかし、すべてが光にさらされる、という事態は、一人一人の人間を孤独に追い込むことをも意味します。 この孤独は、現在に至るまで、より深く、より強く人々の心をとらえています。 『小さなお茶会』はこの孤独な魂にかけがえのない癒しを提供し続けています。
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コメント
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非表示にする大好きな作品です。小学生のころ何度も読み返し、不思議な世界観に魅了されました。もっぷとぷりんさんのゆったり流れる世界観が堪らなく大好きでした。また、この作品に出会えるなんて嬉しいです。