小さなお茶会
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3 巻
12
あらすじ
生きづらくてしょうがないと思っている世界をなんとか飛び越えようとして、しかも生きるということを輝かしく肯定したいときには、フィクションという表現形式が有効になるのかもしれません。 またさらに、このフィクションの中で、「愛」という一番大切な、しかし危うい営みを、優しく描き切るためにはファンタジーという形式がとてもよく似合うのでしょう。 「ぷりん」と「もっぷ」という猫の夫婦が紡ぎ出す世界は、ごく自然にファンタジーの形をとっています。 しかしこれは当時の少女漫画界にとっては、あまり類例のない、先駆的な冒険でした。 当時の雑誌に掲載されたショートストーリーは、どちらかというとストーリー漫画の間にはさまった、「箸休め」の要素が強かったように思われます。 恋愛ストーリーなどの、深刻な、あるいは心を揺り動かす長編作品の間で、ひと時の癒しを提供する位置づけが多かったように思えます。 しかし、猫十字社という天才は、このショートストーリーのジャンルに、確固とした作品世界を描き出しました。 これは客観的にみると大変な冒険であり、挑戦ですが、彼女はこの冒険を危険とも思わず、ごく自然体で描き出していきました。 「小さなお茶会」は、まさに時代を画し、時代を超える傑作ファンタジー作品として成立しています。 そして、その作品世界は時を越えて、普遍的な輝きを放っています。
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コメント
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非表示にする大好きな作品です。小学生のころ何度も読み返し、不思議な世界観に魅了されました。もっぷとぷりんさんのゆったり流れる世界観が堪らなく大好きでした。また、この作品に出会えるなんて嬉しいです。