県立御陀仏高校
2 巻
あらすじ
「県立御陀仏高校」の校長は重要文化財の大仏で、チョーク投げの奥義を極め、一日の終わりには金パックを忘れない。 教頭は十一面観音で、数学の教師は阿修羅。 英語の教師はイエスで、校務員は実直な仮面の下に「なにか」を秘めている通称「毛皮のモーリン」。 そして生徒は「家事百房」という家庭科の究極の修練を修めたモモちゃんと、馬をペットにしているたっつぁん、そして脈絡なく現れたゴル子さん……、キャラクターをただ並べているだけで、何が何だか分からなくなる本作は、まさに、少女漫画界に異彩を放つ、不滅のシュールなギャグ漫画です。 ここまで言葉を連ねてこの作品をご紹介しようと努力していますが、全く報われません。 言葉の連なりを嘲笑うかのように、猛烈なスピードと、爆笑の連続でこの作品は飛び去って行きます。 また、もう一度読み返していただくと、細部にも見逃せない過剰なおかしさが満ちています。 登場している戦車のごっつさや、武器やバイクの細部の描き方も半端ではありませんし、セリフも爆発しています……例えば、キャラ同志の対決シーンに…「地道な福袋と一獲千金の福引とでは『資本論』発表後も歩み寄ることはなかった」などというセリフが当たり前のようにさらっと書かれています。この作品のご紹介文は、文ではご紹介できない、という結論に至ります。 まさに漫画ならではのシュールな傑作です。
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