猫つぐら島
2 巻
あらすじ
ボロボロになって、絶望の淵に立たされた時、ふと、何か底知れぬ深みに出会うことがあります。 この深みは誰もが持っているけれど普段は気付かない(或いは、気付かないふりをしている)ものなのかもしれませんが、本書の著者・猫十字社氏は極限状況に陥り、この深みにはまり、壊れてしまいました。 つらく悲しいどん底の状態から「こちら」との扉を失ってしまった時、親友で犬を育てる「タカちゃ」と再会し、生まれたばかりの子犬を育てることになります。 猫十字社氏はすべてを捨て、自分が信じた人=タカちゃの言うことだけを聞いて、犬を育て、犬と暮らす日々を送ることを決意します。 犬との日々を送るうちに、猫十字社氏は静かに、穏やかに蘇生していきます。 本編では、そのかけがえのない日々が、飾ることなく率直に、楽しく綴られています。 そしてお互いの心が見えた時、犬は「元気な友達の目」を輝かせ、猫十字社氏は大きなやさしさを身につけます。 まさに絶望のどん底の体験が「愉快で味わい深い人生を送るための得難い体験へと化学変化(あとがき)」したのです。 この本では前作に引きつづき、本書に登場するタカちゃ先生が執筆した「これを知らないと犬(ケン)づら」という、犬と暮らす際に知っておいて欲しい基礎知識、基礎資料が掲載されています。 また、本編の舞台となった長野県飯田市、下伊那郡の風景が犬の目の視点からはどのように見えるのかを実写した写真が載っています。合わせてお楽しみください。
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